平成十七年 水無月



※注記:この年4月に北海道から静岡に移住しています。

■2005/06/07 火
 「褐色に浸る時間」を書き始めたのが2000年8月。5年前だから、平成12年か。今使っているパソコンを買ったのがその少し前だから、このパソコンもちょうど5年目くらいになる。OSはずっと購入当初から変えずにいたのだけど、そろそろ周辺機器も未対応になってきたので、更新することにした。
 その作業を金曜日からずっと続けていた。一度成功したと思ったが、音が出なかったりモデムが使えなかったりと、障害だらけだったので購入時の状態からやり直し。とにかく時間を食う。その後もキーボードの文字が一部打てなくなったりと障害が続いたが、昨日ようやくまともに使えるようになった。

 セットアップを完了して、バックアップしていたデータを戻したら、「マイピクチャ」という写真用のフォルダの中身が消えていた。フォルダはあるのに中身だけが消えている。同じ事例を以前に聞いたことがあり、気になったので原因を調べてみた。
 マイピクチャを含むフォルダの中身はまず、セットアップ時の初期化の対象になるドライブ(A)とは別のドライブ(B)にバックアップした。その後でバックアップ用のソフトを使って、インターネットやメールなどのデータや各種設定をバックアップした。再セットアップ後、Bに保存していたデータをAに戻し、その後にソフトでバックアップしていたデータを元に戻した。
 原因は、そのバックアップ用ソフトの操作だった。バックアップする際の設定時に、保存するデータをフォルダごとに選択することができる。マイドキュメントなどの基本的なフォルダはチェックを付けるだけで選択できるようになっているのだけど、別に保存していたので、当然保存の際にはマイピクチャのチェックを入れなかった。
 で、データを戻す時に間違って、マイピクチャにチェックを入れてしまった。つまり、せっかくBから手動で戻したマイピクチャに、ソフトは指示どおり、空のマイピクチャを上書きしたのだ。

 つまり、選択時のチェック1個のミスでした。


■2005/06/08 水
 全国版の天気予報で各地の天気が順に紹介されるのを見ている時、自分が今住んでいるところの天気を見逃す、という事が何回かあった。南から順に紹介されていって北海道は一番最後、というパターンに慣れきっていたので、関東辺りの天気が紹介されているのが耳に入っても、こちらの天気はまだ先、という意識が抜けきらない。
 自分が住んでいる地域の天気が紹介されていても、まだなんだか他人事のようで、体が反応しない。で、最後の最後になって札幌だとか釧路の天気になると、ぴくっと反応して画面に目がいってしまう。でも大抵はそれで終わりなので、自分が今住んでいる地域の天気は見逃しているのだ。

 見逃す、といえば、テレビの占いでも同じ事がある。自分は2月生まれの魚座だが、星座別の占いの場合、魚座は最後から2番目だけど、生まれ月別の場合は最初から2番目。ちょっとテレビから意識が離れている時に占いが始まって、あ、占いやってるな、と気づいて、自分の運勢はどうだろう? と思ったくらいのタイミングでテレビの画面を見た時、月別の占いでは2月の運勢を見逃している事が多い気がする。反対に星座別の占いの時は、それからしばらく待たされるのだが。


■2005/06/09 木
 帰ってすぐにパタッと横になったらそのまま寝てしまって、日付が変わってから目覚めた。目覚ましだけはセットしたようで、テレビも電気もそのままに、また寝てしまった。晩飯は食べてなかったが、食欲よりも睡魔が勝ったらしい。


■2005/06/10 金
 職場で「子供の頃にあった夜遊びイベント」が話題になった。九州では「夜中に子供が畑の作物を盗んでもその日だけは許される」イモなんとか、という風習があったらしい。どこだったかは忘れたが、十五夜の夜に家々に備えてあるお月見団子を、子供が取っていったり、もらって歩く、というのもあった。夜遊びイベントはどこにでもあるんだなぁ、と思う。
 北海道代表はやはり七夕の「ろうそく出せ」。知ってる人はいなかったけれど、北海道の「ろうそく出せ」も、ひょっとしたら、各地から持ち寄られたこうした「夜遊びイベント」がごちゃ混ぜになって生まれたものかも知れない。
 札幌の七夕は8月だ、と言ったら「もう秋じゃないの?」と驚かれる。でも、元は旧暦の7月7日の行事だったのだから、季節感でいうなら8月の七夕の方が七夕にふさわしいのだと思う。盆が月遅れなのと同じ理由かも知れない。でも、北海道でも自分の地元あたりの七夕は7月7日だ。

 その夜また中途半端な体勢で眠りに落ちてしまった。


■2005/06/11 土
 2夜連続でテレビも電気も点けっぱなしの状態で起床。うわぁ寝過ごした、という時間に起きて外を見ると、この白さはまるで雲の中。昼になっても街灯がついたままだった。テレビのニュースを見ると、こちらも梅雨入りしたという。今、「つゆいり」と打って変換を押したら「入梅」と出た。へぇ、こうも書くのか。とひとつ発見。さて、今日から梅雨、初体験となる。
 で、どうして6月。梅雨の季節なのに「水無月」なのか。ふざけるな。…ではなく。これも昨日の話と同じで、旧暦でいう水無月とは夏を迎える頃。梅雨が終わってさぁ「水無月」だから。ということは今はまだ皐月で実は五月雨の頃ということになる。「五月雨をあつめて…」という俳句は、実は梅雨のころだったんだね。
 部屋の中では受信状態が悪い携帯電話の定位置を、やっと定めた。窓際のテレビの上。というより、テレビの位置を携帯電話の電波状態がいい所に合わせた形になるか。んでも、この部屋の中携帯電話で話をすると、部屋の中を動き回ることができない。話をする時はベッドの上かベランダに出て、が定位置。ベランダだと携帯電話蛍族だな。


■2005/06/12 日
 こちらに来てから新調した夏タイヤ。走行距離がとっくに3,000キロを超えているので、そろそろローテーションしなくては、と思っていたのだが、雨が降ったりなんだりで結局のびのびになっている。今日も、雨は降らなかったのだが、洗濯してから結局出かけて、近くの湖でブラックバス釣りを見物したりしていたら夕方になる。帰りに本屋に寄ったりなんだりしていたらもう7時過ぎ。
 帰り道で狭い路地から通りへ出ようとした時。その場所にあるとは予想していなかった縁石に後輪を乗り上げて「ガッタン」。すぐにボスボスという感触がしてパンク。狭い道なので路肩に寄せることができず、無理にそのまま少し走ってコンビニの駐車場へ。見るとタイヤ側面に、指2本くらい入りそうな裂け目ができていた。
 そこでタイヤ交換。コンビニの入口の真ん前なら明るくていいのだが、そこで店を広げる訳にはいかないので、隅っこの暗がりに止めてカチャカチャとやる。夜釣りの道具が入っているので、明かりは大丈夫。そして応急用のタイヤに履き替える。後輪だったのが唯一の救いで、パンクした1本だけ履き替えて終わり。思えば車でパンクしたのも応急用タイヤを履くのもこれが初めてだった。自転車でなら何度もあるのだが。まぁ、一度やっておけば、こういうことはそうそう続かないだろう。
 8時近くになっていたのでお店に行くのはあきらめて、そのまま帰ってきた。ただ、明日から不在なのでしばらくは応急用タイヤのまま。にしても春に新調したばかりのタイヤなのでちょっとがっかり。FF車の後輪なので、1本換えればいいかな、やっぱり両方換えないとだめかな、と、考え中。でも、どのみち次の機会で嫌でもローテーションしなくちゃならない、ってことか。

 履き替えついでにお店でやってもらおう。


■2005/06/13 月 〜15 水
 茨城県で見た大仏が強烈に印象に残っている。地上高120m、体重4,000tもあるという牛久大仏。こういうものがあるとつい、ゴジラやウルトラマン、コンバトラーVなどと比べてみたくなるのが男の子というもの。嘘だと思うなら検索サイトで「牛久大仏&ゴジラ」「牛久大仏&コンバトラーV」と入れて検索をかけてみるといい。きっと沢山出てくる。はずである。
 おお大仏すげー大仏すげーと騒いでいた自分も変わらんが。

■2005/06/16 木
 帰ってからカー用品店に行ってタイヤを換えてこようと思ったら、ピットはお店よりも早く閉まってしまうとのことで、できなかった。平日は無理か。
 ページの更新のタイミングについて。書いた時点で更新、というこれまでのやり方について、ちょっと考えた。いつ現れるかわからない、という今までのやり方から、更新する周期を決めて、この日には必ず更新されている、というちゃんとした「周期」を決めた方がいいかな、と。
 例えばテレビドラマ。放送される日時が決まっているから毎回続けて見ていられる。でも、それがいつ放送されるか判らない。来週放送されるかどうかも判らない。そういうものだったら、それを見ている人はどう思うだろう。…そういうことを、今に限らずこれまでもちょくちょく思っていた。

 自分の例えは上手くないな。
 つまり。「星の王子さま」の王子さまとキツネのやりとり、なのだ。
 こういうところにも、そういう「きまり」というものが、あってもいいかなと。

 まぁ、それよりまず、自分のサイクルをつかまないといけない。
 当面ここは土曜か日曜のどちらかに、ひっそり更新しようと思っている。


■2005/06/17 金
 今日も霧。とりわけ深い霧。濃い霧。その中にいると霧なのか雲なのかわからない。でも、坂を下ってゆくと次第に視界がひらけてくる。その境目。徐々に霧が晴れてくるあたりには、路面をすうっと這う霧があったり、塊になって迫ってくる霧があったり、風の姿を映す霧があったりと、様々な形の霧があった。

 週末に給料が振り込まれているはずなのだけど、振込先の口座は以前のままになっている。引っ越しの前には、こちらに来たらこちらの銀行の口座をつくらなきゃ、と思っていたけれど、すっかり忘れていた。
 なので給料が振り込まれている口座は「北X道銀行」のまま。さすがにこちらにはお店もないし、近辺のコンビニATMも提携していない。そんなこんなで、こちらに来てから給料振込口座の中身を一度も確認していないし、下ろしてもいない。当面は郵便貯金を取り崩して生活してるけれど、さて、これからどうしようか。

 これから雨がちな天気が続くというので、部屋の窓側に置いてあるベットの上を縦断するかたちで、洗濯物干し用のロープを張った。そのロープにTシャツなんかを引っ掛けてみると、何と言うか、ワンルームらしい生活風景だなぁ、と思う。


■2005/06/18 土
 4月にタイヤを購入したカー用品店へ行って、パンクしたタイヤを履き替えてきた。見た目にはそれほど減っていないと思ったので一本だけ換えてもらったが、ゲージを借りて溝の深さを測ってみると差が出る。大した影響は無いと思うけれど、ローテーションして減り具合の違うタイヤを駆動輪に履かせるのもなんだかな、と思ったので、位置交換はせずにそのまま後輪に履かせてきた。ローテーションはあとしばらく走って、新しいタイヤが一皮剥けた頃にしよう。

 薄曇りの天気。そのままどこかへ出かけたくなったけれど、心のどこか。むやみに行動半径を拡げてゆくのも、何だか自分が拡散してゆくみたいな気もしているので、すぐに行って帰ってこられる範囲だけをチョロチョロしてきた。そんな気になるのはどうしてだろう。多分、自分の基盤となるものが無いから。今住んでいるこの土地がまだ、そういう土地になっていないからなのだろう。

 今はまだ、通勤の時に歩く路地を一本変えるだけでも、結構新鮮だ。


■2005/06/19 日
 と書いたあとで気分が変わって、誘われるようにふらりとドライブ。樹海を走る道の名は「開拓道路」。なんか北海道にありそうな名前だな、と思っていたら、樹海を抜けて本当に北海道らしい景色になってきた。牧場と原野がずっと続く風景。
 曲がりの少ない道をすいすいと走ってゆく。エアコンが効いた車内の空気。何か、喉にしみてくるような。窓を開け放て。蒸した空気も風になればいい。すぅ。

 部屋の窓は細くあけて、換気扇を回して空気の流れを作っている。網戸が無いので時々虫が入ってくる。さっきのは大きな蚊の姿をしたガガンボ。壁に沿ってゆるやかに上昇してゆくのを、進行方向に手のひらを広げてそのまま捕まえる。握った指の間から足が出ている。そのまま窓を開けてポイ。そんなことをしながら、今日は待っている。なんだか、先月と立場が逆になったみたい。


■2005/06/20 月
 先週溜まりに溜まった仕事を一気に片付ける。机の上で山をなしている、これから処置しなければならない書類。それを指して「ちょっとあっため過ぎかなぁ」と言ったら、通じなかった。書類を処置せずに溜め込んでいる状態のことを、「書類をあっためる」と言う。これも方言なのか?


■2005/06/21 火
 職場の事務所のドアは引き戸。学校の教室のドアのような感じだ。それをガラガラと開けて出入りするのだけど、今日出入りしていた時に「どうしてそんなギリギリしか開けないの?」と、そんなことを言われた。ようするに、自分が出入りする時のドアを開ける幅が、他の人が出入りする時と比べて極端に狭いらしいのだ。言われてみれば、ガラガラーッと肩幅以上に開けて体の正面から、という入り方ではなく、カラッと開けて肩から滑り込むような感じで自分は出入りしている。
 どうして、と言われても、どうしてなのだろう。思い当たるとすれば、北海道での冬の暮らし。子供の頃、実家では、玄関から居間に出入りする時にドアをガパッと開けると、母に「ほらぁ早く閉めなさい」といったことをよく言われていた。
 まぁ、普通に考えればそうだ。冬の外から暖房の入っている部屋に出入りする時は、ドアの開け閉めは最小限にする。これは躾事項であり礼儀であり常識であり、そうしているうちにすっかり身に染み付いた体の動き、なのかも知れない。
 はぁ。これまた気付かんかったわ。


■2005/06/22 水
 ぱっと晴れない日は続いていたけれど、雨らしい雨は久しぶりだった。雨の中を歩いていると靴の中のつま先が濡れてくる。職場につくと相当濡れていたので、靴を脱いで、でも他に履くものがなかったので、机の下に新聞紙を敷いてその上に足を置いて仕事をする。靴のつま先にも紙を詰めておく。つま先が「ワニの口」になりはじめていた。「接着剤なーい?」あっちこっちを訪ね歩いたけれど瞬間接着剤しかなかったので、とりあえずそれで処置。
 そうだ。この靴を買ったのは、友人の結婚式の日だった。結婚式だ、というのに、運転しづらいからと運動靴に履き替えたらそのまま革靴を忘れてしまって、慌てて現地で買ったんだった。懐かしいな。

 帰ってから「また」テレビと電気を点けっぱなしで意識を喪失した。最近多いな。


■2005/06/23 木
 起きるとテレビが始まっていた。外はまだ薄暗い。けれど真っ白だった。窓を開けると霧が部屋の中に流れ込んでくる。そうしてしばらく。やや眠気が抜けてから、昨夜着替えてもいなかったので、そのままベランダに出る。タバコをくわえてジッポーライターで火を点けて、蓋をカシン、と閉めると、霧で朧にしか見えない向こうの建物にその音が反響してカシーン…ィーン…と。スズメの鳴き声も聞こえない、静かな夜明け。今日は次第に明るさを増して、昨日までを消してゆく。でも、今日だって大した見えんわな。煙草の煙もすぐに紛れてゆく、霧の中。

 そういえば。「霧が流れて、風が見える!」と、霧の中、小学校から帰ってきた自分が言った言葉を、ずっと大切に持っていたのは自分ではなく、母だったんだよな。

 また、読み返してみるか。


■2005/06/24 金
 職場のイワツバメの雛は今が育ち盛り。親鳥が戻ってきて巣の壁に止まった瞬間、ピリリピリリと顔を出す。そう。まるでポン、と弾けるように。
 少し育ちが早い巣の口からは、親を待ちきれない雛たちが頭を覗かせている。ガガンボだって一飲みにしてしまう黄色い大きなくちばしが、まさに雛鳥。にわとりのトサカと反対に、大きくなると消えてしまうもの。黄色いくちばし。そのくちばしがまた「への字口」で、そんな顔で巣の口からギュウギュウと顔を突き出している雛達を見ていると、なんか可笑しくって。

 と、観察日記風に描くとこんな感じかな。


■2005/06/25 土
 中学生の時(だったか)2羽のイワツバメの雛を育てた時、拾われたばかりの雛の羽の中に虫がいて驚いた。
 という話を前に書いたのだけど、消してしまったな。でも、その話の続き。それはカニのような何というか平べったくて、羽の中をスルスルと素早く逃げ回る物凄く奇妙な虫だった。その正体が判ったのはずっと後。数年前のことだ。虫の観察をしているある方のホームページの中で「カラスの羽の中に虫がいる」という話を読んで、そういえば、と思い出して、あれは一体なんだったのだろう、と色々と調べてみた。
 結果その虫は「イワツバメシラミバエ」という、その名のとおりイワツバメに寄生するハエの一種だった。羽が退化してしまっているので、ああいう変な形をしていたらしい。拠るべき翼をみつけたら、ハエの羽も退化してしまうのだ。
 イワツバメの雛は、スズメと違って人にはあまり慣れなかった。人が育てたスズメの雛は、どちらかというと自分と人間とをあまり区別していない感じで、人を親鳥と思っているのか、それとも自分を人間だと思っているのか、ずっと人の後をついてまわる。でも、ツバメの雛は、ちょっと飛べるようになるとそのまま飛べるところまで飛んでいってしまい、戻ってこようとはしない。
 何度か外で飛ばして、飛んでは落ちて拾いに行って、飛んでは落ちてまた拾いに行って。そんなことを繰り返していたある日。一羽が自分の手の上でぱっと空を見上げて、それから空高く飛んで行った。そして、飛んでいく1羽を見て、もう一1羽もその後を追いかけていった。そして2羽とも、もう降りてはこなかった。

 実家には、イワツバメの雛を手に乗せているジャージ姿の自分の写真が、まだ残っているはずだ。


■2005/06/26 日
 相変わらず携帯電話では苦労する。しかも、もうこの季節になると、ベランダで話をしていると、開け放している他の部屋からの物音も耳に入る。ということは、こちらが喋っている声も向こうの耳に入っているのだろう。あずましくないなぁ、と、ふと呟く。…あ、聞こえました?

 夜が明けて、今日は蒸し暑い1日だった。今からこうなら、この先どうなるんだろう。
 ま、とにかく。また一週間、がんばりましょう。おやすみなさい。


■2005/06/27 月
 暑さ、よりもむしろ湿度だ。何というか、この粘度が高い空気。あとは、この常に湿り気を帯びた皮膚感覚。職場にも冷房というものは無いので、人生ではじめて扇風機を買った。といっても、USB端子から電源をとる小さなやつ。マイナスイオンも発生するらしい。だからどうなのかは判らないが。
 取り合えずパソコンに繋いで回している。明日には職場に持っていってしまうので、この扇風機がこの部屋にあるのは今日限り。回転する羽を指で止めてみたり、羽に向かって「アー」とやってみたり、「チ・キ・ュ・ウ・ノ・ミ・ナ・サ・ン・コ・ン・ニ・チ・ハ…」などなど、すっかりUSB接続ボイスチェンジヤー状態。


■2005/06/28 火
 とにかく暑い。ぱっと温度計を見ていたら26度。そりゃ暑い。にしても暑い。先日の扇風機を机の一番手前に置いて喉元に風を当て、それを抱え込むようなかたちでキーボードを打ったりしている状態。事務所にも扇風機が登場する。数台セットして電源を繋いで、さあ電源ON! すると、書類やらプリンターにセットしてある紙やら、色々なものが飛ぶ飛ぶ。で、事務所内はちょっとしたパニック状態になった扇風機初日。
 その扇風機に向かって「ワ・レ・ワ・レ・ハ・ウ・チ・ュ・ウ・ジ・ン・ダ…」とやっていた人がいた。大型ボイスチェンジャー。というか、平和である。

 帰ってから天気予報を見ていたら、「明日の気温は今日より下がって31度」とやっていた。え、ということは日中の気温は26度じゃなくて36度だったのか。ということに今更気付いた。気温がそのくらいになると、もう温度感覚がない。26度だろうが36度だろうが、暑いものは暑い、でひとくくりだ。でも、今日は「真夏並みの暑さ」だったんだね。それは少し安心した。

 ちなみに、札幌の最高気温は24度だったらしい。


■2005/6/29 水 
 先月もずっと半袖で過ごしていたのだけど、周りを見ると自分だけ、という事が多かった。でも、さすがにもう長袖で歩いている人はいない。「その半袖姿も、違和感なくなってきましたねー」と言われる。「おう、やっと皆んなわかってきたじゃん!」
 昨日久々の青空を見たと思ったら、今日はまた濃い霧。まるでウララの地。帰り道を歩いているとポタッと水滴が手にあたったので、雨が降ってきたのかと思ったら、違った。前髪がいつのまにか霧に濡れて、そこから滴っていた。センターラインもない、けれど結構車が行き交う道の真中を、これぞ何とかマイマイ、というような立派なカタツムリが這っていたので捕まえて、アジサイの上に載せてみた。うん、らしいらしい。

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    Kaeka Index.